2006年11月12日日曜日

ネル・ノート 第1話:睡眠

金曜日の夜の10時半頃,大学院の研究報告会を終えて
自分のデスクに戻ると,そこには見覚えのないノートが置かれていた.
表紙には,なにやら文字が書かれていた.

良太:「ん? ・・・ ネル・ノート?」

そこには,カタカナでしっかりと「ネル・ノート」と
印刷されていた.

開いて中を見てみると,「ノートの使い方」と書かれており,
その後,いくつかの説明書きのようなものがあった.

良太:「えーっと,・・このノートに名前を書かれた人間は 寝る・・.」
   「なんやこれ. しょーもないなぁ~(´・ω・`)」

そう言って,僕はノートを置いて帰ろうと思ったが,
なぜか,そのノートの事が気になったので,
家に持って帰ることにした.

家に帰ってからも,ノートの事がひっかかっていたので,
「使い方」を読んでみることにした.

「使い方」には,こんなことが書かれてあった.

このノートに名前を書かれた人間は寝る
書く人物の顔が頭に入っていないと効果はない.
ゆえに同姓同名の人物に一遍に効果は得られない.

名前の後に人間界単位で40秒以内に睡眠時の体勢を書くと
その通りになる.

睡眠時の体勢を書かなければ,すべてが「大の字」の体勢となる.

睡眠時の体勢を書くと更に6分40秒,詳しい睡眠の状況を
記載する時間が与えられる.

この他にも多数あるルールを読み終えて,
もしかしたら本当に,このような事が起こるかもという
考えから,興味本位で,そのときメッセンジャーで会話をしていた
友達の名前を書いた.

すると,名前を書いてから少しして,友達から
新しいメッセージが入ってきた.

友達:「なんか,眠たくなってきたから
    そろそろ寝るわ~ (´・ω・`)ノシ」

��!

まさかとは思ったが,まさか本当にこんな事が!!

いや,しかし,もう時間帯が夜だということもあり,
ノートとは関係なく,友達が寝ただけなのかもしれないと思い,
もう一度ノートを使ってみることにした.

良太:「今度は,睡眠の状況も詳しく書いてみよう・・・.」

そして僕はノートにこう記した.

辻村裕史 布団に包まり型睡眠

2006/11/11 00:00ちょうどに,西村良太に対してメッセンジャーで
「飲みにいく?ビール?」と発言.そして,その後西村良太の家を訪ね,
パソコンで動画などを見て楽しんだ後,02:00に突然自宅に帰宅したくなり,
そのまま帰宅.そして,03:00に自宅で睡眠


ノートに,このように書いた後,日付が変わるのを待った.
そして日付が変わった瞬間.00:00丁度に,辻村君からの
メッセージが僕のPCに届いた.

辻村:「飲みにいく?ビール?」

良太:(きっ! 決まりだ!!!!)

このノートが本物である事を確信した僕は,
ノートを本棚の奥に隠し,辻村君が
家に来るのを待った.

そして,辻村君とパソコンで動画を見て時間をつぶし,
深夜2時になった瞬間,普段なら面倒臭がってそのまま
僕の家に泊まっていく辻村君が立ち上がり,

辻村:「じゃあ,もうそろそろ家に帰るわ」

と言い,帰っていった.


僕は,もうこのノートの虜になっていた.

良太:「僕が世の中の不眠を無くす!
    皆に規則正しい生活をさせ,全世界の効率を上げるんだ!
    そして僕は,新世界の神となる!!!!」

深夜,部屋の中で,一人でこう言い放った僕は,
今後の為にも,このノートの効力を実験する必要があった.

まずは,何でも自分で体験してみるのが良いと思った僕は,
これからの1日の予定を,ネル・ノートに記していった.

そして,ネル・ノートに記した事は,
全て,そのまま現実のものとなった.

ネル・ノートに書いた内容と,実際に起こったことは,
こんな風になった.


西村良太 大の字
2006/11/11 午前06:00に,パソコンに録画しておいた
金曜ロードショー「DEATH NOTE前編」を見る.


まさに,この通りに,朝の6時から「DEATH NOTE前編」を
鑑賞した.
この時点で,僕は丸一日睡眠していない状態であり,
午前6時と言うと,睡魔に襲われる時間であるのに
全く眠気を感じなかった.これも,ネル・ノートの
効力なのだろうか.


その後,豊橋AMCの映画館で上映されている「DEATH NOTE後編」を,
朝一番割引1000円で鑑賞するべく,車で豊橋AMCへ向かう.
そして,チケット売り場窓口に並ぶ.すると,他の窓口のお姉さんと
比べると,ダントツで可愛らしいお姉さんが係りになっている.


車で豊橋AMCに向かい,窓口に向かうと,まだ上映の45分前であるのに
すでに列ができていた.
そして,複数窓口があったが,4番窓口に並ぶことにした.

そして,8時35分にチケット販売が開始された.
そして,4番窓口に座ったお姉さんは,
とんでもなく可愛らしいお姉さんであった.
現時点で豊橋での西村良太ランキング1位である.


チケットを購入し,映画館に入ると,自分が座った座席の横1列に
他の客は誰も座らない.そして,真後ろに,カップルが座り,
映画のいい雰囲気のところで,カップルもいい雰囲気になる.


この通りになった.映画館では,全席自由席であり,
どこでも座ることができたので,
丁度真ん中あたりに座ることにした.良席である.
しかし,横一列,右も左も誰も座らなかった.

映画が始まりそうな時間になって,後ろにカップルが座った.

そして,映画が始まり,戸田恵梨香さんが熱演する
ミサという女の子と,映画の主人公ライト役の
藤原竜也が抱擁しあっているシーンになると,
後ろのシートから,なんとも表現できない音が
聞こえ始めた.


映画を見終えた後,帰りのエスカレータでは,
このカップルが手前に乗っている.そして,このとき
カップルの顔が確認できる.


映画を見終わった後,我慢していたトイレに向かった.
そして,そのままエスカレータに乗ろうとすると
丁度僕の目の前に,先ほどのカップルが乗り込んだ.

そして,二人の顔がチラッと見えたが,
がっかりな結果であった.
ノートに顔の指定もしておけばよかったと
このとき悔やんだ.


そして,車で帰宅する途中でガソリンを入れ,
そのまま帰宅し,母親と電話でしゃべった後,
15:00に睡眠


車で帰る途中に,普段この時間なら混んでいるガソリンスタンドが
混雑していなかった.
ガソリンを入れ終え,帰宅した後,
母親に近況を報告し,睡眠した.

起きたときの体勢は「大の字」であった.

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