2011年2月10日木曜日

私的日記 その一

僕は幼少期から「変わった子」として見られてきた。
今でも充分に頭がおかしいが、
自分で自分を楽しむ事ができるので、
限りを尽くして奔放気ままにしている。

保育園生時代には、僕は道化師のように振る舞い、
周りのウケを取ってご機嫌を伺っていた。
そうすると、担当保育士と親との懇談などになると、
「良太くんは将来が楽しみですね」という、
皮肉めいた、本来の意味とは違う口調で
言われたりすることが多かった。

その度に、将来は偉くなって、
ギャフンと言わせてやると、
内心考えながらも、顔ではニコニコを作っていた。

この頃(五歳ぐらい)には、
すべての大人は阿呆なんじゃないかと
思うようになっていた。
ただ、実際には、僕が子供であるが故に、
周りの大人から自分への対応が
「子供用」であったが為であった。

例えば、戦隊ヒーローショーなどを
鑑賞することになる場合、
子供であっても、ヒーローの中身がバイトで、
セリフ入り音声に合わせて動いていたり、
もしくは、声真似の人が裏でマイクで喋って、
演劇をしていることは分かっている。

ゲゲゲのきたろうショーで、
きたろうの着ぐるみが出てきて、
まさか本物のきたろうだ!!とはならない。
(子供の中には、これらを本物と見る事ができる、
純粋な心の持ち主も居るだろうが)

しかし、大人からすると、
子供の脳みそでは、これらの事を本物だと思っている
と思っているらしかった。

これがわかった時に、
子供心に、恐ろしい食い違いを
起こしているものだと
驚愕し、落胆した。

さらに、そこから発展して、
大人から子供への、明らかな子供扱いに対して、
とてつもない嫌悪感を感じるようになっていた。

一番腹立たしかったのは、
大人が僕への呼びかけの際に、
「ぼくぅ~?」と発言する事であった。

明らかに、大人から子供への呼びかけであり、
こちらをなめ切っている。
そう呼びかけてきた大人が、
仮に知らない別の大人に出会った時、
「ぼくぅ~?」と呼びかけるであろうか。
そんな事はない筈である。

なのに、僕や他の子供にはその様に呼びかける。
これには本当に腹立たしく、
その場で怒鳴り散らしたいような
衝動に駆られていたが、
そこはぐっと堪えて、
また道化の如く、愛嬌を振りまいていた。


この頃、その問題について色々と
考えあぐねいていたが、
解決策は見つからなかった。

ただ、少なくともぼく自身は、
大きくなったら、
子供にキチンと話しかけるようにしようと、
心に誓った五歳の秋であった。



次回、「小学生時代期」。
お楽しみに。


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